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昨年末、き花の杜を訪れた時にちょうどクリスマスケーキの予約ポスターが目に入り、私がかつて追い求めたマルジョレーヌがあったので迷わず注文しました。

このケーキはアーモンドパウダーが土台のスポンジに含まれた実に繊細な味わいのケーキです。正確にはガトーマルジョレーヌというこのケーキはフランス、ヴィエンヌという邑にある三ツ星レストラン、ピラミッドのオーナーシェフの故フェルナン ポアン氏が発明したケーキです。ポアン氏はヌーベルキュイジーヌ(小さい皿で何皿も提供する)の発案者であるとともに、かの有名な料理人ポール ボキューズの師匠でした。
日本では80年代、芳村真理さんが司会をする料理天国という人気テレビ番組の中で神戸ポートピアホテル内レストラン、アランシャペルが国内初提供を開始したと紹介されました。
このレストランはやはりフランスにある三ツ星レストランの唯一の海外支店でシャペル氏の下で三國清三氏を筆頭に多くの日本人シェフを輩出しました。
次にこのケーキを作ったのが東京銀座にあったバル フランスという名店です。ちょうど今のアランデュカスベージュ東京のところにあり、田崎真也さんがソムリエになる前、黒服のギャルソンとしてこのケーキを切ってくれたことを思い出します。
ちなみにこの美味しいマルジョレーヌの話を私の祖父である本村定二(壺屋総本店創業者)に伝えたところ、早速一人でケーキだけを食べに銀座のグランメゾンに行き「素晴らしかった」と報告してくれました。
創業者が喜んでくれたマルジョレーヌですが、何人の壺屋関係者がこの逸話をご存知でしょうか?また三店舗でのマルジョレーヌ、いったい何人の日本人が味わったのでしょうか?
写真のマルジョレーヌはクリスマス用でやや飾りが多いですが、12月24日、当院夜勤の皆さんで切り分けて味わっていただきました。約50年前に私が味わった感動を職員と共有できたこと、私は幸せな気持ちになりました。
今年のクリスマス時期にまた出会えたら嬉しいです。
理事長
進藤 正明