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7月11日から14日までアメリカのボストンで開催された同学会に2日間だけ参加しました。2000年Keystone、2013年 Chicagoに続き3回目となりました。初めて訪れたボストンはアメリカ発祥の地とされボストンマラソン、松坂選手や上原選手が活躍したレッドソックス、クラムチャゥダーなどシーフード、さらに多くの映画、ドラマの舞台としても有名です。私個人は何といっても10代から敬愛した小澤征爾指揮のボストン交響楽団があり、パウエル、ヘインズ等の世界最高峰のフルート工房群が密集、さらに整形外科医ならだれでも知つているジンマーバイオメット、スミス&ネフュー等のインプラントメーカー本社工場があります。
スポーツ整形外科の聖地で開催される大規模の学会でヨーロッパからもおなじみのSonnery cottet(Lyon),先生、Elizabeta Kon(Milan)を はじめそうそうたる顔ぶれが出席されていました。内容的にも最先端で刺激的な発表が多く、「我々の行う膝前十字靭帯再建術は本当に患者にとって良いことなのか?」の発表では~年間約50万件の再建術を行う米国での過去数年のデーターを精査した結果、ハムストリングス腱で再建した場合50パーセントが不全膝になった。または、「膝前十字靱帯再建術に前外側靭帯補強術」~多くの施設で日常的に行われ(本邦でも微増)、 専用の手術機械も各社展示されていいました。いまだに日本では前外側靱帯なんて存在するのか?しないのか?という議論があり膝関節外科発展の足枷であると再認識しました。
その他、演題数が多く興味深く拝聴したのはやはり旬の軟骨再生医療。そして特殊な半月板断裂である根断裂に関する治療法と放置された場合の経過でした。
2000年の日本人出席者は私一人でした。今回はトラベリングフェロー中の若手日本人医師を含め10名くらいでしょうか。発表のハードルは高いですがもつと多くの日本人医師に参加していただくと“本物”“真実”の手術を感じ、さらに留学のチャンスを得ることがでると思いました。最後に、私が93年 に留学したSteadman Clinicのフェローパーティーがあり旭川医大からボストン留学中の佐藤先生を誘い出席。懐かしい旧友のフェロー達が再会し、いまや全米スポーツ整形外科をリードする同clinic出身者と有意義な時間を過ごすことができました。
進藤正明