医療法人社団 整形外科 進藤病院

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イタリアのボローニャで開催された第7回SIGASCOTに参加して参りました。膝、肩関節のスポーツ外傷と軟骨再生科学の学会です。参加の目的は以前より交流のあるヨーロッパのスポーツドクター達と情報交換すること、膝関節軟骨再生医療の最先端を学ぶことでした。


オーストリアはインスブルックのクリスチャン フィンク(Christian Fink)先生のところには2012年に訪問して手術を見学しました。彼の開発した、微小切開による内側膝蓋大腿靱帯(MPFL)再建術を私が2016年に行い、中期成績を彼とフェロー達の前でプレゼンテーションしました。日本でもこの術式が認知されてきて大学病院等でも行われるようになったことを報告しました。


フランス、リヨンからソネリー コテ(Sonnery-Cottet)先生です。昨年12月には1日に10件を超える膝前十字靱帯再建術を見せていただきました。彼の考える手術原理、適応が私と共感する部分が多く手術室では大声で語り合い大変盛り上がったことをよく覚えてくれていました。日本では懐疑的な医師も多い彼の膝前外側靱帯(ALL)再建を併用した前十字靱帯再建術ですが日本でも有効性を証明する発表が行われるようになりました。スポーツ復帰も以前より早くなりヨーロッパのプロアスリートが多く受けています。


イタリア、ミラノにあるHumanitas Universityのエリザヴェータ コン(Elizaveta Kon)先生は整形外科医でありながら軟骨再生医療の世界的権威です。イタリアはこの分野で米国と並ぶ大国です。昨年、横浜でお会いし講演を拝聴しましたが会場は超満員で注目度の高い発表でした。ここ数年日本では人工関節が急増し適応緩慢傾向です。最終手段である人工関節ですが術後経過がよくない例もあり、軟骨再生医療に高い関心が集まっています。

彼女は日本で行われているPRP治療ではなく、APSという、より軟骨再生能が実証された次世代PRP治療の開拓者です。今後は当院でも導入を予定しており、今回も勉強させていただきました。すでに日本人のオリンピック選手も治療に関わっておりますのでKon先生、これからもよろしくお願いいたします。

彼らヨーロッパの医師たちは私より若い世代で、多くの手術をしながら研究、学会活動を精力的に行う傍ら、斬新な発想で常に新しいことにチャレンジしていることにいつも感心させられます。

さらにプロサッカー選手の前十字靱帯再建術後リハビリでも多くの先生とディスカッションし、本当に有意義な学会でした。この学会で学んだ知見を早速当院の患者さんにフィードバックしたいと思います。

理事長 進藤正明