医療法人社団 shindo 整形外科 進藤病院

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3月某日、理事長が当院のAPS療法を受けました。
業者の方もそばで見守ってくれています。
実施担当スタッフの方々です。入念な打ち合わせをしているところです。

細胞加工室という専用の部屋でAPSを作製します。

こちらがAPS作製キットです

採血した血液が固まらないよう、先に抗凝固剤を注射器に詰めます。
消毒をしてから55㏄採血します。

 

採血した血液をクリーン状態の環境下で1つめの専用容器に移します。

遠心分離器に15分間かけて血液をそれぞれの成分に分離させます。

分離されましたが、上部の透明な液体は使わないので、注射器で吸い出して捨てます。

1つ目の専用容器から必要な血小板血漿の部分を抽出し、次に2つ目の専用容器に移します。

2つ目の容器を遠心分離器にかけます

最後にこれだけのAPSが出来上がりました!
専用容器からAPSを取り出します。

これから理事長の膝にAPSが注入されます。

消毒→関節液があったら先に抜きます→APSを注入します→注射器を抜いて消毒して終わりです

いかがでしたか?
献血よりはかなり少ない量の採血なので、貧血になる心配はありません。
定期的に膝に注射をされている方は、同じ感覚でできる治療です。
いつでもご相談ください。

ちなみに、理事長の後日談です 「腫れも無く、膝も軽くなり、絶好調だ!」

再生医療とは、人間が生まれながらに持っている「自然治癒力」を利用した治療法です。今回、当院で開始されるPRP(多血小板血漿)を用いたAPS療法についてご紹介します。
海外では、2000年頃からサッカー選手、メジャーリーガー、プロゴルファーなどのケガの治療にPRP療法が使われ、スキーでは当院にもゆかりのある湯浅直樹選手が同療法を受け、プロアスリートの治療法としてはメジャーになっています。昨年から日本でも受けられるようになり、当院も平成31年2月6日付けで厚生労働省より実施の許可を頂きました。

PRP療法は、血小板や白血球などの体細胞の働きを利用する再生医療です。
血小板には、成長因子を放出して損傷部分を修復する働きがあります。
APS療法は、次世代のPRP療法といわれ、PRPから抗炎症成分など関節の健康にかかわる成分を取り出したものです。
既存のPRP療法よりAPS療法の方が効果が高く、肩や膝など関節症治療への応用が期待されています。
日本でも、ステロイド剤を使わない新しい治療法として注目されています。
当院では膝関節に対してのみ治療を行っています。

 

APS療法が効果的な疾患

ひざの痛み

変形性膝関節症…治療法としてヒアルロン酸やステロイド剤の注入などがありますが、
APS療法は

*思うように症状が改善しない人

*手術はなるべくしたくない人

*人工関節置換術をする前の最後の治療など

新たな選択肢として考えていただくとよいでしょう。

 

スポーツ外傷・障害

スポーツをする方は、”少しでも早い復帰”を望みます。

非常に副作用の少ない治療です。数ある保存加療のうちの

一つの選択肢としてお勧めしております。

 

注目する3つのポイント

1.手術がいらない再生医療

患者さんご自身の血液から作製したAPSを患部に注射する治療です。

 

2.日帰り治療

採血と注射のみで終わるため、入院は不要です。手術と比べると治療時間が短いため、年配の

患者さんも受けられます。

*採血から治療終了までの所要時間は1時間~2時間程度です

 

3.効果が持続

自然治癒力を高めて、傷を修復することを目指す治療なため、治療効果が長期間期待できます。海外では、APSを一回注入後、約12か月間効果が続くことが報告されています。

 

APS治療実施の流れ

1.看護師が採血(55㏄)

2.採血した血液を、看護師または検査技師が遠心分離機にかけ、APSを作製

3.主治医がAPSを膝関節に注射

 

※ぜひ、当院の体験記もあわせてお読みください。

APS治療の料金

APS療法は自由診療にて実施しております。

APS治療の適応かを判断するためのMRI 等の検査は保険適応ですがAPS治療は保険適応外

となります。    料金 30万円/1部位(税別)

平成31年2月6日付けで厚生労働省より当院の再生医療等提供計画が受理されました。
よって、平成6年より行っております膝軟骨再生手技のmicro fracture (骨髄刺激法) に加え、次世代PRPのAPS治療が行えるようになりました。APS治療は変形性膝関節症などによる膝の痛みを緩和できることがすでに欧米で実証されている再生医療で、昨年7月に日本でも受けられるようになりました。
ヒアルロン酸注射の効果も薄れ、しかし骨切り術や人工関節置換術はちょっと、という患者さんに感謝されています。
国内では外傷性関節症で数年来膝の痛みに苦しんでいたオリンピック選手も昨年の9月に関連病院でAPSを施行し見事に復活することができました。
健康保険外治療ですので、当院では実施に当たって慎重に準備中です。
APS治療開始日が決まり次第、当ホームページにてお知らせします。

理事長